潜地艇星屑号 流星観測譚

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幼かった私が彼女に出遭ったあの日から
もう どれくらいの時が流れたのだろう。


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どれだけ探しても見つからなかったものは
忘れかけた頃に ふと 目の前に現れたりするものなのだろうか。

輝く緑の海原に、あの船を見つけた。


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思いがけない遭遇に、私の胸は高鳴った。




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「うーん、地上はなんて眩しいんだ。」



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「あ、船長。どこ行ってたんですか。」

「なに、ちょっと見回りにね。」



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「で、この森はどう?今夜 星は降りそう?」



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「まだ、ちょっと分かりませんねぇ。
これまでの観測結果によれば・・・
うん、8割くらいで降るはずなんですけど。」

「今回はどうしても、降りたての星を回収したいんだよ。」



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「もうちょっと暗くなるまで、船内に戻っててもいいですか?
もう、この日差しときたら、眩しくってかなわない。」



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「君も私を見習って、少しは陽に当たりたまえよ。
機械室にこもりっぱなしで、君の肌ときたら
艇内発芽豆のように真っ白じゃないか。」

「酷いなぁ・・・整備士は皆こんなもんですって。」



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「ん?」

「どうしました?船長?」



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「いや、何でもない・・・気のせいかな。」



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「そんなことより、星は見えるの?私にも見せて頂戴。」

「そのまま見たら眼が潰れっちまいますよ。
減光眼鏡をかけて見ても、まだ明るすぎて無理です。」



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「まだ、あんなに陽が高いんですから。」



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「陽が暮れるまで、本でも読んで待っていましょうよ。
すごく良い本を手に入れたんです。船長もきっと好きですよ。」

「ふむ。どれどれ?」



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「次の観測地はここにしましょうよ。
この森、絶対 良い星 降りますって。」

「うむ。検討しておこう・・・。」











I appreciate your visit!!!










地底人と地表人では、年の重ね方が違うのだろう。
あの日のままの彼女の姿がそこにあった。







木陰から身を出そうとして、躊躇った。
私はもう、随分と大人になってしまったから。
分かってもらえるはずもない。
声をかければ、彼女らは逃げ出してしまうだろう。



覗き見ている事に罪悪感を覚え、
私は音を立てないようにゆっくりと踵を返した。






翌日、往生際の悪い私は、
もう一度彼女たちの停泊していた場所を訪れた。

あの船の姿は・・・
もちろんある訳がなかったが、
その場所に、小さな贈り物が置いてあるのに気がついた。
読めやしない文字で書かれた、小さな小さな置き手紙が添えられていた。


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手に握ったそれのひんやりとした感触が、
あれは決して夢ではなかったのだ、ということを確かに教えてくれている。





- Asterの備忘録より。










*Special thanks*
シラカバの幹さま
素敵なフォトブックをありがとうございました。
***
Thank you for reading this to the end!!!
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comment 3  trackback 0

3 Comments

Aster "拍手コメント い・・・様"
い・・・さん (ノ▽`*)ノ"
わーーーありがとうございます!嬉しい。
この光が撮りたくて、でもどういう条件で撮れるのかわからなかったので、
並べてから 2、3時間(もっとかも・・・)ひたすら待っていました。
苦労が報われます!
素敵なフォトブックをどうしても話の中に組み込みたくて、
そうすると もう一度この潜地艇をやるしかないと思ったんです。
もともとシラカバさんを見習いたくて作った話だったので。
肝心のフォトブックが小さく写ったのしか使えなかったのが心残りです・・・
もっとドアップで撮ればよかったなぁ。

お返事遅くなってしまってすみません(;・∀・)
2016.05.03 09:22 | URL |[edit]
"管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016.05.05 00:01 | |[edit]
Aster "秘密コメント Ch・・・様"
Ch・・・さん こんばんはーーー(。・v・。)ノシ
もったいないなんて、なんてもったいないお言葉!!!
すごくすごく嬉しいです。
続編って大抵の場合、一作目の良さを壊してしまうことが多いので
ドキドキしていたんです。良かった・・・><

OFはどちらも既出の使い回しなんですが、小物はとことん充実させました!
海原に隠れてほぼ見えない瓶には、こつこつ集めたシーグラスが詰まっていて、
船長の置き土産はこの ひと欠片です。
他にも船には地球儀や色々 乗っていたりするんですが、
見えやしないですね・・・(yTДT)yアアー
文字はカタカムナ文字というのを使わせてもらいました。
(実在した(?)古代文明のものらしいです!)

なんか解説のように長くなってしまいました(´Д`;)ヾスミマセン
Instagramの方に、ここに載せきれなかった小物のみの写真もちょっとだけ載せてあるので
良かったら覗いてみてくださいね♪
プロフィールのところにリンクしてます。
2016.05.05 18:23 | URL |[edit]

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